ボイラーのチラシ裏

テクノロジーやフィギュア、ゲームに関すること

「井戸端会議作業ハドル」を紹介します

みなさんこんばんは。

今日はこのブログに似合わない結構真面目な記事を書きたいと思います。

私は普段ほぼフルリモートワークのIT関連の仕事をしています。「ほぼ」と書いたのは年に1回必ず出社しなければならない日があるという事実があるためです。これは大抵の人は大きな問題にはしないのかなと思います。 リモートワークと言う仕事柄のため、同僚やビジネスパートナーの方とはSlackによるテキストチャットや、ハドル、Zoomを使ったビデオ通話がコミュニケーションの主となります。ここまでは普通の他企業さんも実施されているかな?と思います。

普通のIT系の企業ですと、ハドルやZoom等のビデオ通話しながら、画面共有機能を使って、Visual Studioとかその他のIDEやエディタの画面を共有しながら作業することはあると思います。しかし、そのようなモブプログラミングというのは作業が終わったら普通ミーティングというかモブプログラミングの場を解散しますよね?私の経験上、まあそれが一般的なのかな?と考えています。

今日紹介するのは「井戸端会議作業ハドル」という、自称画期的なコミュニケーション手段です。この「井戸端会議作業ハドル」ってずいぶん名前が長いじゃないですか、とお思いの方もいらっしゃるかと思います。しかし、安心してください。しばらく「井戸端会議作業ハドル」を実施していると、この名前を言うのがやみつきになるはずです。

「ハドル」とは?

ここでいう「ハドル」とはSlackにおけるビデオ・音声通話のことを指します。ハドルでは画面共有(自分のモニターに表示されているウィンドウの映像を通信相手にも見せられる機能)ができ、世間一般のリモートワーカーに重宝している機能となっています。

「井戸端会議作業ハドル」とは?

ハドルの中で、井戸端会議と作業を同時にすることです。井戸端というと明治・昭和のイメージがつきまといますが、それらの時代にはない音楽の要素もプラスして、「井戸端会議作業ハドル」といいます。

井戸端会議作業ハドルの要件

ではこの「井戸端会議作業ハドル」の要件を述べます。

  1. ハドルに(自分含む)2名以上のメンバーが参加すること

  2. Slackのハドルに親会社社員やビジネスパートナーの外注社員を集めること

  3. ハドルの参加者の中に知らない顔がいる場合、自己紹介の時間を最初に設けること

  4. プロジェクトの責任者から井戸端会議作業ハドル内では雑談することを許可すること

  5. ハドルの主催がBGMをかけること

  6. ハドルを長時間連続させること

  7. 適度に休息をいれること、特に3時のおやつの時間は確保すること

1. ハドルに(自分含む)2名以上のメンバーが参加すること

井戸端会議作業ハドルは、一人で黙々と作業するのとは異なります。井戸端会議作業ハドルではチームメンバーと「同じ時間を共有」します。これにより、仲間意識が芽生えたり、互いの作業の締め切り時間に気づいて指摘し合えたりします。同じ時間の感覚を養うのに適しています。

2. Slackのハドルに親会社社員やビジネスパートナーの外注社員を集めること

自社内のメンバーに限らず、親会社社員やビジネスパートナーの外注社員とも井戸端会議作業ハドルを始めることで、企業間のコミュニケーションの扉が開かれます。非リモートワークな、物理的に島に分かれたオフィスで働く場合は、会議室や喫煙所でやっとコミュニケーションが始まりますが、井戸端会議作業ハドルでは企業間で共有しているSlackチャンネル内でハドルボタンを押せばすぐにハドルは開始しますし、あらかじめ井戸端会議作業ハドルに参加してほしい人にメンションを自動で送るようなSlackのワークフローを作っておけば、それを実行するだけで「井戸端会議作業ハドル開始しましたよ~」とお知らせすることができます。

3. ハドルの参加者の中に知らない顔がいる場合、自己紹介の時間を最初に設けること

さて、組織改編などで井戸端会議作業ハドルの輪の中に別の外注さんが入ってきたり、自社からの新人を加えたりした場合のことを考えます。もちろん、そのような人にも井戸端会議作業ハドルに参加してもらいますが、このハドルを始めた時にまず互いに自己紹介しましょう。出身地や居住地の紹介として、Googleマップを開いて画面共有します。そして、この地域に住んでますよ~等と紹介します。 ただし居住地を紹介することは特に女性にとっては(ストーカーが生じる可能性を考慮すると)しにくいと思います。そういった場合は自分の趣味(無難にやってるゲームとか、推しのキャラ)を紹介するのもありかもしれません。その時は画面共有でゲームのホームページとか、推しのキャラが載っているアニメのキャラクター紹介ページ等を一緒に共有してみるのもありかもしれません。 その他の話題としてはおすすめのグルメ情報を共有するとか。これもGoogleマップ食べログなどの画面共有を交えてやると効果的です。

4. プロジェクトの責任者から井戸端会議作業ハドル内では雑談することを許可すること

井戸端会議作業ハドルを実施するに当たって、雑談は切っても切り離せない関係にあります。まるで物理的に出社して会議室や喫煙所で盛り上がる話のように、リモートワークにおいては井戸端会議作業ハドルが会議室や喫煙所の役割を担います。しかし、井戸端会議作業ハドルを上長の判断なく勝手に実施している場合は「ハドル中に雑談すること」がトラブルになるかもしれませんので、念の為上長に許可を得ておくことが無難かと思います。その際、井戸端会議作業ハドルのメリットを紹介して実施する意義をアピールするといいでしょう。

井戸端会議作業ハドルのメリット

  • 企業間のコミュニケーションの障壁を取り除ける
  • 迅速な認識合わせや意見交換ができる
  • 作業におけるストレスをやわらげる
  • 作業の進捗状況が改善する

井戸端会議作業ハドルのデメリット

  • リモートワークでないと作業環境整備がむずかしい
  • 音声通話の環境を整える必要がある

5. ハドルの主催がBGMをかけること

さて、ここまでくれば井戸端会議作業ハドルを8割修得したようなものです。ですが、ここから詰めの改善ポイントを紹介します。それは、BGMをかけることです。よくある喫茶店にはおしゃれなBGMがかかっていて、そこで学生が勉強をやったりしますよね?あんな感じで井戸端会議作業ハドルにもBGMを取り入れます。雑談が途切れても大丈夫。BGMがハドルの雰囲気を補ってくれます。

おすすめはSpotifyの有料プランをハドルの主催になる人が契約します。(自腹とはいっても月980円くらいだから、財布には大目に見てもらいましょう!)それからオーディオインターフェースのAG03などのLINE入力があるものを用意します。そこにスマホを接続するための変換ケーブルも用意しましょう。そのオーディオインターフェースに普段遣いしているマイクを接続します。そして、ハドルの音声入力をオーディオインターフェースの入力に設定します。オーディオインターフェースは1万~2万円くらいの値段がしますが、これらを準備することでよいことがいくつかあります。

  • AG03のLINE入力の音声を専用のツマミで音量を調節することができる
  • スマホSpotifyアプリを操作して、リモート環境におけるUSEN
  • ハドル主催者がDJにもなれる

特に1点目がとてもBGMをハドルに流す上で重要な機能を提供します。スマホの出力音量を変えても良いのですが、ちょっと操作しにくいですよね?なので、物理的なツマミで制御できるといいです。 SpotifyやAppleMusicの有料プランに契約するのは良いと思います。まあ、広告があるとラジオ感が増しますね。その辺の調節は試してみてください。 おすすめはSpotifyのFocus Jazzをかけることです。これにより作業部屋がス◯バ化します。

6. ハドルを長時間連続させること

井戸端会議作業ハドルはかなりの時間連続して実施します。中断するのはお昼の時間とミーティングの時間ぐらいです。 一部のメンバーが井戸端会議作業内で無言で作業していて、また一部のメンバーは同じハドル内で画面共有しながらモブプログラミングしていたりする状況で、もしモブプログラミングが終わったら、ハドルにいるメンバーは無言になることもあるでしょう。井戸端会議作業ハドルは参加者が無言になることを許します。ハドル内にBGMだけが流れ続けていて、各メンバーは作業を続けます。途中でBGMを停止したりすることもなく(あるとすれば別の曲を選曲するタイミングのみ)業務時間の大半を井戸端会議作業ハドルで過ごすのもいいでしょう。

注意すべきは、井戸端会議作業ハドル中はBGMがかかっているので、ヘッドホンをしている人は長時間BGMを直に聞くことになり、耳を痛める可能性があります。なので、ハドル主催者はBGMの音量には大きくなりすぎないように注意を払うべきです。

7. 適度に休息をいれること、特に3時のおやつの時間は確保すること

もちろん、作業を続けていると集中力が切れることはあります。適度に席を離れて休憩しましょう。その際に残されたメンバーがいても大丈夫。その人達は雑談してるか、BGMを聞きながら黙々と作業をしているだけです。休憩する時は一言声をかけると良いと思います。休憩から戻った時も同様です。

なお、ハドル主催者はスマホでBGMをかけていますので、スマホは自室の作業部屋に置いておいたままにしたほうが、BGMを聞いているメンバーのストレスにならなそうです。

以上、井戸端会議作業ハドルの要件の解説でした。

井戸端会議作業ハドルを成功させるコツ

コツというのは実はいくつかあります。

流すBGMに注意

井戸端会議作業ハドルに参加しているメンバーの音楽の趣向に注意すべきです。例えば、20代~30代のメンバーが多く、40代~50代のメンバーが一部いるような状況で、延々とアニソンを流されると40代~50代のメンバーは肩身が狭い思いをして疎外感を感じるかもしれません。メンバーの年齢層がバラバラのときは多くの人が知っている大衆歌などを流すと良いと思います。それか無難にジャズやクラシック音楽などが良いかもしれません。

集中力が切れたなって時に

こういう時はDJの出番です。Spotify アプリで 「浪花節だよ人生は」(歌:細川たかし)を流します。 これにより、イントロの軽快なリズムに一文字で結んでいた口がほのかに柔らかくなるでしょう。 集中力が切れた時に、このような軽快な演歌などを流すと、思わず会話が弾みます。間違いなくトークを盛り上げる種になります。他の例としては、「まつり」(歌:北島三郎)もいいと思います。 一見して前の項目と言っていることが矛盾しているじゃないか!と思う読者もいるかもしれません。重ねて申し上げて置きたいのが、これは「集中力が切れたなって時」限定なので、注意してください。

一部のメンバーが真剣な議論をしている場合

こういう時はピッチャーとバッターの邪魔をしないようにします。外野はピッチャーの投げた球とバッターのスイングを黙って見ています。幸い、落ち着いたJazzなどの音楽を流せる環境なので、そのような音楽を流していれば議論が炎上しません。ただ、BGMを間違えると、火に油を注ぎかねないかもしれません。真剣な議論が発生した場合は、DJがそっとBGMのボリュームを下げてあげましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。コロナ禍が明けた今、もしかしてリモートワークしている人ってそんなにいないかも。。。と記事を書いていて不安になりましたが。今でもリモートワークしていて、チームのコミュニケーションに難があるのに気づいていて、どうにかしたいなぁと思っている人がいたとして、この記事がすこしでも役に立てれば良いなぁと思っています。そして、Twitter(新X)などのSNSで「井戸端会議作業ハドル」の名が世間に広がったらうれしい限りです。

日本のIT業界の生産性がさらに上がることを祈って。